2月13日(水曜日) 夜明け前に積雪 日中は晴れ 映像編集に必要なので注文していたハードディスクが届き、いよいよ(というほどでもないが)M先生の出版記念パーティと医師会コンサートのヴィデオの編集に入る。 作業しながら、自分は映像の編集が好きなんだなぁとつくづく思う。ただ、こんなことを書くと本職の方に怒られるだろうが、編集をやってる時は、プレプロダクションや撮影の時のような、胃潰瘍になりそうなほどの緊張感はないな。(少なくとも、ぼくは感じない) 0(ゼロ)から何かを考え出す・作り出す訳ではなく、既に揃っている素材をいろいろといじくり回すという作業からか。(もちろん、その段階で足りない物を発見して、切歯扼腕することもあるのだけど) とはいえ、作業を始めてしまえば、文字通り寝食を忘れるという状態になる訳で。 今、マイケル・チミノ監督が伝統ある映画会社ユナイテッド・アーティスツ(UA)を潰してしまった、呪われた映画として有名な「天国の門」 (1981年 アメリカ)の製作顛末を映画会社側から描いた(著者のスティーヴン・バックは当時UAの製作部門責任者の一人)傑作ルポ『ファイナル・カット 『天国の門』製作の夢と悲惨』 (スティーヴン・バック 浅尾敦則訳 筑摩書房)を再読しているせいか、ぼくがやってるのはたかだかホームムーヴィーの編集でしかないのに(医師会コンサートの方は一応、商品として販売するが)、気分としては「ディア・ハンター」もしくは「天国の門」を作っているマイケル・チミノである。ヤレヤレ。 市川崑監督亡くなる。 恥ずかしながら「ビルマの竪琴」「炎上」「野火」「私は二歳」といった彼の代表作をほとんど観ていないので偉そうなことは言えないのだが、初期の作品に観られる都会的洒脱と言われた作風やユーモア感覚はあまりぼくの好みではなかった。(小林桂樹や伊藤雄之助が出ているサラリーマンものや、「天晴れ一番手柄 青春銭形平次」など) 『市川崑の映画たち』 (市川崑&森遊机著 ワイズ出版)、『光と嘘、真実と影―市川崑監督作品を語る』 (和田誠&森遊机著 河出書房)といった本は一応読んでいるし、以前シネクラブO●TAで彼の特集が組まれた際に何本も観ているのに、どれを観たのか思い出せないのは我ながらヒドイと思う。好きではない監督には冷たい。 面白いという印象があるのは、「暁の追跡」「東京オリンピック」といったあたりか。(一連の“金田一”ものは、気楽に観られるが、さほど面白いとは思わない。彼が監修をし、幾つかのエピソードを監督したテレビシリーズ「木枯らし紋次郎」は面白かったけどね) TS●TAYAの棚には彼のコーナーがあるので、これを機会に少しずつ彼の作品を観ていこうか。(しかし、allcinemaオンラインの市川崑のフィルモグラフィは漏れている作品が多々あるぞ)
by yaliusatII
| 2008-02-14 05:08
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